田中ぶどう園からみなさまへ

田中ぶどう園のひとたち

「交野神宮寺田中ぶどう園」のホームページをごらんいただいているみなさまへ

「田中ぶどう園」のホームページをごらんいただき、ありがとうございます。
「田中ぶどう園」は、昭和20年中頃、大阪府交野市神宮寺でぶどう栽培を始めました。
それまでの交野市神宮寺地域は、桃の栽培が盛んでした。
ある時、桃畑が、嫌地のために一斉に枯れ始めました。
そこで、桃の代わりにスモモを栽培しようと、村の主たるメンバー3人(その中の一人が、先代の田中實)が、大阪府柏原市の乾苗木店へ赴きました。
乾苗木店の店主は、ぶどう栽培を既に行っていて、
「スモモなんかやめて、ぶどうつくりなはれ。」
と、メンバー3人に薦めました。
そこで、ぶどうの苗木を神宮寺に持ち帰り、ぶどうの栽培をはじめたのが、「神宮寺ぶどう」のはじまりです。

最初は、デラウェアの「種ありぶどう」が普通でしたが、数年して「種なしぶどう」の栽培が主流になってきました。
更に、ハウス栽培も徐々に始まり、よりぶどうの商品価値が上がるようになってきたのです。
今では、ピオーネやシャインマスカットなど、大粒ブドウの栽培も盛んになってきています。

「田中ぶどう園」は、この交野市神宮寺でぶどう栽培をはじめて75年近くになります。
まぶしい緑、清らかな水、おいしい空気、温暖な気候、あたたかな人と人とのつながりが残るこの土地で、家族経営でコツコツとぶどうを作り続けてきました。
みなさまにおいしいぶどうをお届けできるように、愛情をいっぱいかけてぶどうを育てています。
近年では、このあたりのぶどうは「神宮寺ぶどう」として、【大阪産(もん)】、【エコ農産物】にも認定されています。

そんな「神宮寺ぶどう」の栽培農家は、現在3つの問題をかかえています。

①ぶどう栽培農家の減少
最初は24軒ほどだった農家が、現在では17軒ほどに減少し、そのうち6軒ほどはおじいさん・おばあさんがほぼ一人で栽培しています。

②栽培面積の減少
昭和58年ころは約13haあったのが、現在は約8haくらいになっています。

③ぶどう狩り来場者の減少
昭和60年前後では、1シーズン約1,500人/家が、現在では約600人/家になっています。

「田中ぶどう園」は、先人たちが愛情をこめて大切に育ててきた「神宮寺ぶどう」を、未来に残していきたいと想います。
神宮寺のぶどう農家が協力し、神宮寺地域が元気に、そして交野市が元気になればと想います。
2015年夏、「田中ぶどう園」は「神宮寺ぶどう」が原材料の「ぶどうビネガー」と「ぶどうシロップ」の製品化、および販売を行うことにしました。
この商品化は、小さな農家の想いに共感してくれた人たちと一緒に実現したものです。
H26年度には交野ブランド『カタノのチカラ』の認定や、最近では大阪産(もん)のセレクト商品にも認定いただいております。
当園の「ぶどうビネガー」と「ぶどうシロップ」がここまで成長できましたのも、ひとえにみなさまのご愛顧のおかげと心から感謝しております。

そして2019年夏、パッケージデザインを一新し、新デザインの「ぶどうビネガー」と「ぶどうシロップ」がデビューします。
当園の想いは、数々の試みを通じて、「交野の景観保全」「神宮寺のぶどう畑、また産業としてのぶどう栽培を未来へ残すこと」「地域のみなさま及びこども達との交流に広げていくこと」です。
一農家の小さな一歩ではありますが、この試みが「神宮寺ぶどう」の未来につながることを願ってやみません。
「田中ぶどう園」、そして「交野神宮寺のぶどう農家」を、これからもどうか応援してください。

田中ぶどう園 田中 万亀夫